2008-01-18 nocturne 詩(Sounds) 森の中を歩いていた 苔が踏むたびに心地よく 木々の間から見える月は ひどく美しく輝いていた 闇の中にも光は見える 池の水面に映る夜空の星 月光に反射する夜露の雫 静寂ではあるが無音ではなく 何かが聴こえる 蟲の声 水の流れる音 木々の揺れる音 風の通り過ぎる音 不快ではないこの場所で いっそ何もかも捨ててしまいたくなる 穢れたものの多いこの世界で 本当に美しいものを探すことは容易ではない だがそれでいいのかもしれない 簡単に手に入るものなど何の価値もないのだから