色彩の無い世界にひとつ色

詩や雑記で更新し、ひとり行進しながら後進しています。ムーンウォークばりに。

ラムネ

夏の星空を眺めていると

炭酸飲料の底にいるような気持ちになる

泡は夢とか希望みたいなもので

掴もうとすると

するすると舞い上がり

やがて星になってしまうのだろう

 

そして星になった泡は

わたしの体内で消化されず

するすると口から溢れくるのだ

 

炭酸の泡の表面くらいには

わたしは映るのだろう

きみにラムネを手渡した

液面が揺れていた

 

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